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ここってなに!?全国屈指の変わり種博物館「地底の森ミュージアム」

最終更新日:2023/11/07

季節
1月/2月/3月/4月/5月/6月/7月/8月/9月/10月/11月/12月
市町村
仙台・松島エリア-仙台市
目的
歴史・文化-博物・資料・美術館

ここってなに!?全国屈指の変わり種博物館「地底の森ミュージアム」

 

 

今回は仙台市太白区にある「地底の森ミュージアム」と、最寄り駅の仙台市営地下鉄南北線長町南駅周辺エリアのご紹介です!

 

 

まずは地底の森ミュージアムから。

 

長町南駅から徒歩5分ほどのところにあるこのミュージアムは、閑静な住宅街の中にあって緑豊かな「氷河期の森」と名付けられた野外展示がよく目立ちます。

 

 

後ほど詳しくご紹介いたしますが、「氷河期の森」の名前の由来は実際に2万年前の自然の景観をできるかぎり復元したことから来ています。

 

野外展示は開館日には無料開放されているので、地元の人の憩いの場になっているとのこと。

 

 

ミュージアムへの入口は地下に向かって階段を降りたところにあります。

 

綺麗な建物で、コインロッカーやエレベーターも完備です。

 

 

受付を過ぎて展示室へ入ると、いきなり広大な空間が現れます!

ここで見ることができる「2万年前の森の跡」と「たき火の跡」こそ、旧石器時代のドラマを垣間見ることを可能にし、このミュージアムが世界でも例を見ないとされる所以なんです。

 

 

まず印象的なのはこの2万年前の森の跡。ここは約2万年前には湿地帯であったと考えられており、様々な自然条件が重なって通常は腐ってなくなってしまうはずの森の跡が残りました。

 

よく見るとまだ木の幹や根株の風合いを感じることができます。

 

 

さらに、「たき火跡」がとても重要で、なんと旧石器時代の人々が狩りの最中にここでキャンプをした跡なんだそうです!

 

森の跡(埋没林)やたき火の跡は世界各地で発見されますが、この二つが同じ場所に残っていて、“2万年前の自然環境と人類の活動”の両方を確認できる遺跡は世界的にも例がなく、この場所がミュージアムとして保存されることになりました。

 

 

この展示室は明るい時間と暗い時間が10分おきに演出され、暗い時間帯には壁をスクリーンにして当時の森によく似た風景やこの場所でたき火をした人々の様子を再現した映像が流れます。

 

今回学芸員さんのお話を聞くことができたのですが、当時の仙台周辺の人口は一説によると、約30人程度と推測されているらしく、そんな小さな集団のなかの数人がたまたまこの場所でキャンプをした痕跡が残っているというのはすごいことですね。

 

 

 

最初の展示室は地表よりも5メートルほど低い場所にあります。

そのため、次の展示室に向かうにはどんどん館内を上がっていくのですが、通路にもこの富沢遺跡で見つかった発掘品が飾られており、探検みたいでわくわくしました♪

 

 

 

通路を上った先には先ほどの遺跡を上から眺めることのできるスポットがあるので、写真を撮るにはおすすめです。

 

手前の青い丸が付いたものは覗き込むと遺跡発掘当時の様子を見ることができます。

 

 

 

1階(地上階)の展示室では、富沢遺跡の詳細と旧石器時代全般についてたくさんの展示物やパネルを元に学ぶことができます。

 

ちなみに館内が暗くなったり、骨の展示などがありますが、全然怖くありませんよ!

小さなお子様や小学生も課外学習で訪れる安心安全の施設です。

 

 

愛嬌たっぷりでかわいいマスコットキャラの「富沢博士」が丁寧に解説してくれています♪

 

 

近未来的で立派な展示室では、富沢遺跡から見つかった石器や木の実の化石などの実物が展示され、それらを研究して解き明かされた2万年前の世界からさらに当時の環境を掘り下げて研究した成果を垣間見ることができます。

 

さすがに2万年前ですと現在と環境が大きく異なり、実は先ほどの森の跡の中には、現在では絶滅してしまった木であると考えられている種類のものもあり、「トミザワトウヒ」と名付けられたそうです。

 

 

 

一つ一つの展示をじっくりと見ていくと、意外とあっという間に時間が経ってしまいました。

 

さっと見るだけでは分からないかもしれませんが、当時生息していた動植物や旧石器時代の人々が宮城県の隣の山形県にまで石器の材料となる石を拾いに行っていた可能性があることなど、研究者の方が突き止めてくれたストーリーを見聞きすると、日常を忘れて旧石器時代に思いをはせる経験ができます。

 

 

2万年前のこの地域の風景を復元したジオラマ。

ここから杜の都は始まったんですね~!

 

 

展示室を出ると、野外展示を眺められる展望ラウンジが。

 

ここでは地底の森ミュージアムのイベント情報などを知ることもできます。

不定期で旧石器時代の狩人と出会えるイベントなどもあるそうです!

 

 

さて、出口から外に出てみると、そこは「氷河期の森」!

今よりも年間平均気温が7度ほど低かったとされる当時の環境を復元するため、北海道から植物をもってきて植えたり、絶滅してしまった種になるべく近い木や花粉分析から分かった植物を専門家の指導のもと植え管理しています。

 

 

 

寒い環境に適した針葉樹が多いこの野外展示。森のあちこちに生えている松も、実は現代の仙台ではほとんど見られない種だったりします。

 

 

この辺りに住む子どもたちはこの野外展示で遊んだり虫探しを楽しんでいるそうですが、氷河期の自然を復元した特殊な環境を遊び場として育つという、ある意味貴重な経験を知らず知らずのうちにしているそうで、面白いエピソードでした。

 

 

不思議と非日常がいっぱいの隠れた名所である「地底の森ミュージアム」、この後ご紹介する長町南エリアと合わせてゆったりと楽しむ休日の一プランとしてぜひ足を運んでみてください!

 

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【詳細情報】

 

HP:https://www.sendai-c.ed.jp/~bunkazai/~chiteinomori/

所在地:宮城県仙台市太白区長町南四丁目3-1

アクセス:仙台市営地下鉄南北線「長町南駅」下車、西1番・西2番出口より西方へ徒歩約5分

駐車場:21台(無料)

入館料:個人       一般 460円

高校生 230円

小学生・中学生 110円

団体割引(30名以上)、共通入場券(仙台市縄文の森広場)あり

開館時間:午前9時~午後4時45分(入館は午後4時15分まで)

休館日:月曜日 (祝日にあたる日は開館)

休日の翌日(土・日曜日・休日にあたる日は開館)

1月~11月の第4木曜日(休日は開館)、年末年始 (12月28日~1月4日)

    ※その他公式HPを参照

https://www.sendai-c.ed.jp/~bunkazai/~chiteinomori/guide/

お問合せ:地底の森ミュージアム(仙台市富沢遺跡保存館)
【TEL】022-246-9153
【FAX】022-246-9158

 

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ここからは市営地下鉄南北線「長町南」駅周辺の簡単なご紹介です♪

 

 

地下鉄の駅を出るとすぐにケヤキ並木が心地よい大通りがあり、

住宅街と商業施設が密集するにぎやかな雰囲気が漂っています。

 

 

 

地上に出てすぐ太白区役所があり、周辺には個人経営のカフェやレストランなどが

たくさんあります。

仙台駅周辺の都心ほど忙しくなく、それでいて歩いていて景色に見飽きない程度に

お店や施設が点在しているので、お気に入りのお店を開拓するのにぴったりですよ。

 

 

困ったらここ、「ザ・モール長町」。映画館やクリニックも併設の総合商業施設であるこの場

所はつねに家族連れでにぎわいます。

 

 

その住みよさから近年価値が上がっている長町~長町南エリアですが、

住まなくてもぶらりと遊びに来るだけで楽しめる施設や名店がそろっているので、

仙台通の方はぜひ一度訪れてみてください!

 

 

 

 

この記事のライター

 

ニックネーム/Sayu.S

本、自然、旅が好きなWebクリエイターです。絶景を求めて世界中を旅した経験から、自分が出会った素敵な景色や町を紹介することで東北の魅力を伝えたいと思っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

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